「仕出し弁当」「仕出し料理」という言葉を耳にすることはよくあるけれど、いまいち意味がよくわかっていない人も多いのではないでしょうか?
「仕出しってお寿司のこと?」「仕出しって冠婚葬祭の料理のこと?」と勘違いされている方も中にはいらっしゃるようですので、今回は仕出し弁当・仕出し料理についてご説明いたします。
仕出し弁当・仕出し料理の定義、読み方は?
仕出しは「しだし」と読み、簡潔にいうと
『仕出し弁当/仕出し料理』・・・指定の場所(自宅・会社・公民館など)に配達(&回収)されるお料理、お弁当
当店ではこのように考えています。注文して、配達されるお料理はすべて仕出し料理です。
仕出し弁当と宅配弁当、ケータリングとの違い
「仕出し弁当」と「宅配弁当」の違い
「仕出し弁当」が注文して配達されるお料理ならば、同じように使われる「宅配弁当」とはどのような違いがあるのでしょうか?
一般的には下記のようなイメージの違いがあるように感じます。
- 仕出し弁当は食器に入ったお料理が宅配されて回収があるのに対し、宅配弁当は容器が使い捨てパックであり食器回収がない
- 仕出し弁当は懐石弁当やお寿司など和食の場合によく使われるのに対し、宅配弁当は和洋中など料理を選ばない
しかし実際は、宅配弁当も仕出し弁当と同じく指定の場所に配達(&回収)されるお料理のことです。一般的なイメージはさておき定義としては両者は同じものと考えてよいでしょう。
「仕出し」と「ケータリング」の違い
「仕出し」がただお料理を配達&回収するだけなのに対し、「ケータリング」は机・椅子・お料理・飲み物を含めて総合的に会場をセッティング&撤収を行うものです。
仕出しは例えば来客時や休日などのご家庭で少人数でも気軽に注文されるものですが、ケータリングは学校の懇親会や会社の記念式典、竣工式など比較的人数が多く会場を貸し切って行う会食の際に利用されることの多いサービスです。
ケータリングは会場の設営からお料理の盛り付け、飲み物のセッティング、食器やカトラリー、おしぼりなど備品の用意もしてくれ、さらに片付けもいらないため近年では利用される方も多く人気のサービスとなっています。
当店でもケータリングサービスを行っておりますのでぜひご利用ください。※枚方市・八幡市・交野市がサービス対象エリアです
仕出し弁当でよく利用されるお弁当の種類について
仕出し弁当でイメージされる懐石弁当には代表的なものに「幕の内弁当」「松花堂弁当」があります。それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
幕の内弁当とは?
幕の内弁当とは区切られたお弁当箱に入ったお料理のことです。
元々はお芝居などの休憩時間(幕間)に食べられた料理で、多種多様なおかずが詰められます。
当店ではお刺身や天ぷらなどを使っていますが、そういったハレの日のお料理だけではなく、卵焼きや塩鮭など日常的な料理でも少量ずつ多様なおかずが敷き詰められたお弁当なら幕の内弁当と呼びます。
松花堂弁当とは?
松花堂(しょうかどう)弁当とは略式会席料理のことで、十字に仕切ったお弁当箱に陶器の器を入れ、そこにお料理を入れたものです。
江戸時代の僧侶・松花堂昭乗が考案した十字の入れ物がベースとなっており、昭乗が京都府八幡市にある石清水八幡宮につくった草庵「松花堂」で昭和初期に茶会が行われ、その際にふるまわれた茶懐石弁当が松花堂弁当の始まりです。
松花堂弁当は会席料理がベースとなっているため、お料理はお刺身、天ぷらなどのハレの日のお料理が用いられ、豪華なお弁当となっています。
仕出し弁当・仕出し料理のメリット
仕出し料理は自宅に親戚や友人が集まった際に、料理をつくったり後片付けをしたりする手間が省けるという大きなメリットがあります。
さらに、外食に比べると時間を気にせずにゆっくりとお食事を楽しめるというメリットもあります。
もしも法事で法要を家で行った場合、仕出しを利用すると、そのまま家で会食を行うことができるため移動の手間がかかることもありません。
近年、家に親戚などが集まる機会は減少しており、本家や実家に人が集まるのは大切な機会となっています。
ぜひ家で仕出し料理を囲んでゆっくりと楽しい時間をお過ごしください。